弁護士報酬のツボ②
弁護士報酬のツボのお話の続きです。
前回は、これから弁護士に依頼しようという方が、
とにかく、まず、これだけは押さえておくとよい
と思う点として、自分が請求したいことが
金額としていくらなのか
ということを考えておくとよいとを書きました。
その理由は、弁護士報酬は、依頼者の方が得ようとする
経済的利益の額
に基づいて算定することが多いので、まずは、
ご自分が何を幾ら請求するのかを決めないと
弁護士報酬も決まらないことが多いからだということになります。
それでは、具体的に、経済的利益の額が決まったとして、
どうやって弁護士報酬を決めるのか、という点が
また厄介なのですが、ここでは、一般的だと思われる着手金・報酬
方式を例に、ご説明してみたいと思います。
まず、例えば、訴訟事件で500万円請求したいという場合では、
・経済的利益の額は500万円(利息も請求するときは、利息の額も
合算して経済的利益の額を出します。)、
・多くの弁護士さんは、
※ 経済的利益の額が300万円までは、着手金を8%くらい、
※ 経済的利益の額が300万円~3000万円までは、着手金を5%くらい
に設定していると思いますので、500万円請求するときは、
(300万円×8%)+(200万円×5%)=34万円(と消費税)
という着手金になります。
・報酬金は、最終的に獲得できた金額ベースで算定することが
多いので、仮に500万円満額獲得できたとすると、
(300万円×16%)+(200万円×10%)=68万円(と消費税)
という報酬金になります。報酬金は、だいたい着手金の2倍くらいが
多いと思いますが、弁護士によってこの比率は違うと思います。
以上は、訴訟事件の場合、つまり裁判なんかの時ですが、
示談交渉まででいいよとか、調停等の手続にしてもらいたいとか
になると、上記のパーセンテージも変わります。
この辺りになると、お願いする弁護士さんによって違うので、
見積りをお願いした方がよいでしょう。
私自身、書いていて分かりにくいなあと思うのですが、
弁護士報酬は、まあ、こういう感じで算定されるので、
前回も書いたように、
自分が幾らくらい請求したいのか
(自分が何をどうしたいのか)
ということを初めにイメージしておくといいですよ、ってことを
御理解いただければ、それでよいのかなとも思います。
では、今日はこの辺で。